就業規則とは何なのか?

こんにちは。

小野社会保険労務士事務所の小野です。

以前、別のブログでもシリーズとして就業規則についてのあれこれを書いていたのですが、ホームページをリニューアルしたこともあって、今回から改めてこちらのブログでも就業規則についてシリーズにして書いていきたいと思います。

今回は初回ということもありますので、「そもそも就業規則とは何なのか?」ということについて、簡単にご紹介していきたいと思います。

★そもそも就業規則とは何なのか?

既にご存知の方が多いのではないかと思いますが、就業規則とは社員の方が働く上での条件やルールを会社がとりまとめたもの。
よく使われる表現ですが、簡単に言えば、「会社のルールブック」です。

ではこの就業規則、実際に会社が作る場合にはどのようなことを書けば良いかはご存知ですか?

実はこれ、労働基準法で書く内容が決められています。(労働基準法第89条)
(*少し言葉が難しいので、下の矢印で大まかなイメージを掴んで頂ければと思います。)

①始業及び終業の時刻、休憩時間、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
⇒日々の働き方のルール

② 賃金の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項
⇒給料の計算方法や払い方のルール

③ 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
⇒辞めるときのルール

④その他の事項
(退職手当の定め、臨時の賃金等および最低賃金額の定め、食費・作業用品等の負担の定め、安全衛生に関する定め、職業訓練に関する定め、災害補償・業務外傷病扶助に関する定め、表彰・制裁(種類と程度)に関する定め、その他全従業員に適用する定め)については、定めをする場合には記載しなければならないこととなります。
⇒従業員みんなに適用するルール

について書かなければいけないとされています。

どうでしょうか?漏れている箇所はありませんか?もう一度会社の就業規則をチェックして、漏れている箇所がないかみておきましょう。

また、就業規則を作る場合、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。

細かい内容にも注意すべき点はたくさんありますが、まずはどこかで手に入れた就業規則の雛形をそのまま使用しないことです。

私もこれまで実務をしている中で、
・「ネットからダウンロードしたものを使ってるよ。」
・「知り合いの社長からもらったものを使ってるよ。」
など

という話を耳にしてきましたが、そのような場合、必ず一度見直しをかけるようにご提案しています。

というのも、それらの就業規則は、そもそもあなたの会社に合わせて作っているものではありません。

どこかで手に入れた就業規則であっても、そのまま使用できる部分もあります。
ただ、その就業規則の全ての項目が自分の会社の実態にあっていることはまずありません。

例えば、手に入れた就業規則と、
・服務規律は全く同じですか?
・休日や休暇は全く同じですか?
・従業員の区分や定義は全く同じですか?
・懲戒処分は全く同じですか?
・解雇や退職ルールは全く同じですか?
・休職や福利厚生は全く同じですか?
など

もし、自分の会社の実態と合わない就業規則を運用している場合、思わぬトラブルが発生する恐れがあります。

思い当たる部分がある場合は、早めに就業規則の専門家に相談してくださいね。